【10ヶ月間の育休まとめ】10ヶ月間の育休でみつけた僕にとっての『幸せ』【上木寿人|鹿児島市役所|第5話】

公務員図鑑

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今回のゲストは、鹿児島市役所で働き、10ヶ月間の育児休業を取得していた上木寿人さんです。

この記事は6分で読めます^^

第5話では、10ヶ月間の育休を終えた今の気持ちについて、振り返っていただきました。

<聞き手=森満 誠也(KagoshimaBase編集者)>

10ヶ月間の育休を振り返って

森満
森満

10ヶ月間の育休を振り返ってみて、どうでしたか?

上木さん
上木さん

幸せだったよ。

すごく幸せだった。

森満
森満

今回のインタビューは、『幸せだったよ』っていう記事にします。笑

上木さん
上木さん

笑笑

幸せだったというか、今まで以上に幸せになったよね。

森満
森満

育休を取る前と今を比較して、気持ちの中での変化があります?

上木さん
上木さん

もうさ、何て言うの、、全然違うよね。

全く違う。

森満
森満

というと?

具体的にどの辺が変わりました?

上木さん
上木さん

自分がこれからどう生きていきたいのか。

そういうことを、よく考えるようになったね。

森満
森満

ほぉ…深いですね。。

『育休取ったから子どもと仲良くなりました!』っていうよりは、子どもを通して自分自身を見つめ直したということですかね?

上木さん
上木さん

そうそう!

子どもも含めて、家族のことや自分の人生について、よく考えるようになったよね。

どうやって幸せに生きていきたいか。

そこだよね。

森満
森満

なるほどなぁ。

夫婦の関係性への影響は?

森満
森満

夫婦の関係性は、育休を取る前と今とで変わりました?

上木さん
上木さん

めちゃくちゃ変わったよね。

森満
森満

でも上木家って、育休取る前から夫婦仲良かったじゃないですか?

それでも変わりました?

上木さん
上木さん

もともと仲良かったけど、やっぱりコミュニケーションを取る時間が仕事に行ってた時より長くなるのよ。

そうすると、今まで話をしてなかったことも夫婦で話すようになるし、かつ、自分自身のことを考える時間が増えるのよね。

森満
森満

なるほど!

ちなみに、夫婦でどんなことを話するようになりましたか?

上木さん
上木さん

『これからどうやって生きていこうか』だったり、『時間って有限だよね』みたいなことかな。

もちろん、子どものことについても話すんだよ。

『来週こんな行事があって』とか、『今日の宿題は』とか。

森満
森満

子どもの行事の共有は、夫婦の会話の最優先事項ですよね。笑

上木さん
上木さん

そうそう。笑

でも、それだけじゃなくて『今から僕ら家族はどんな感じで生きていきたいか』みたいな部分を夫婦で話すようになったよね。

森満
森満

それ、めちゃくちゃ良いですね…‼

そこの価値観をすり合わせられてる夫婦、なかなかいないと思うなぁ。。

上木さん
上木さん

めちゃくちゃ良かったよ。

自分自身がどう生きていきたいかって、自分の幸せに直結するところだからさ。

パートナーが何を幸せと感じるか』っていう部分を分かり合えてるって、これから家族として生きていく上で、かなり大きいよね。

森満
森満

たしかに。

いやー…ちょっと、最初から良い話すぎましたわ。笑

上木さん
上木さん

逆に、今まで何も考えないで生きてきてたからね。

毎日お酒飲んで「楽しければいいや!」みたいな。笑

組織の外に出ることで世界が広がった

上木さん
上木さん

あとはさ、育休を機にカゴシマベースに合流させてもらって、すごく楽しかったのよ。

色々な場所に行って色々な人にインタビューしてさ、市役所以外の接点が増えた

それが僕にとっては大きな財産だったなぁ。

森満
森満

嬉しいお言葉…‼

上木さん
上木さん

これから生きていく上での選択肢が増えたもん。

『自分が普段見てる世界がすべてじゃないよな』って思えたしね。

森満
森満

間違いないっす。

色んな人と話をすることで、『人生、なんとでもなるじゃん』感が醸成されますよね。

『苦しい仕事にしがみつく必要無いな』って思えるというか。

上木さん
上木さん

そうそう。

どうしても同じ組織に長く居ると、そこの色に当然染まっちゃうんだけど、育休を取ると組織を強制的に離れられるわけでしょ。

普段見えてない世界が外には広がってるという、当たり前のことに気づいたよね。

それも大きな気づきだったなぁ。

森満
森満

特に役所の中で当たり前だと思って受け入れてたことって、外の世界を知ると、役所の中でしか通用しないルールだったということに気づきますよね。

上木さん
上木さん

分かる。

そのルールを当たり前だと思って、今まで仕事してきたっていう恐ろしさも感じるよね。笑

でも薄々気づいてたんだよ。

見て見ぬふりをしてきただけど、今回の育休で完全にその想いが確信に変わったね。

仕事をしてた時間を家族のために使うということ

森満
森満

ちょっと話変わるんですけど、以前、上木さんが『奥さんのアドバイスは100%正しいよ』って言ってたじゃないですか。

最近、『その通りだよな』って感じることが多いんですよね。笑

上木さん
上木さん

そうよ。

大した人間なわけがないんだもん、自分なんて。

奥さんの言ってることを聴いてた方が絶対に上手くいくし、ぶっちゃけ『そうやって言ってた方がかっこいい』みたいな所もあるじゃん。笑

森満
森満

たしかに。笑

『理解ある優しい夫』感が出ますよね。笑

上木さん
上木さん

そうそう。笑

周りの評価アップっていう点でいうと育休も同じで。

仕事をせずに家族とずっと一緒に居られた上に、周りからは『良いことしてるね!』って言われるって、最高じゃん。

それで楽しく生きられるんだから、絶対みんな取った方がいいよ。

森満
森満

たしかに。

育休って良いことしかないですよね…‼

上木さん
上木さん

良いことしかない。

申請書出して仕事休んで、その時間を家族との時間に充てればいいんだもん。

こんな簡単なこと、他に無いよ。

育休取って人生変わった

森満
森満

実際に育休を10ヶ月取り終えて、他の人におすすめしようと思います?

上木さん
上木さん

おすすめどころかもう、、何て言えばいいかなぁ、、

『育休取って人生変わった』って、僕は本当に思っていて。

大人になってから人生が変わるようなことって、雷に打たれるか、死にかけるかぐらいしかないじゃない?

森満
森満

『一回死んだようなものだから、これからは自分のために生きよう!』みたいな?

上木さん
上木さん

そうそう。笑

もともと、僕は他人のために生きるような人間じゃないんだけどね。笑

でも、『自分を大切にする』っていう感覚は正解だったという想いが確信に変わった。

森満
森満

なるほどなぁ。

上木さん
上木さん

若い頃はさ、『人のために生きないと!みんなに迷惑をかけないように一生懸命仕事しないと!』って、思ってた時期もあるんだよ。

森満
森満

一般的には、そっち側の人が多いんじゃないかなぁと思います。

上木さん
上木さん

その考え方が間違いだったとは言わないけど、もっと自分のために生きるのも正解だなって思えたよね。

森満
森満

小学生の頃から『真面目に宿題をする。周りの人に迷惑をかけない。』みたいな価値観で生きてきてると、どうしても自分のことを後回しにしちゃいますよね。

でもよく考えたら、自分や家族の時間を犠牲にして休日も仕事をするって、ちょっと意味分かんないもんなぁ。

上木さん
上木さん

ほんと、そうだよね。

金銭面の苦しさは無かった?

森満
森満

ちょっと踏み込んだ質問してもいいですか?

育休を取ろうと思う人が一番気になるポイントって、金銭面だと思うんですよ。

育休開始から180日目までは給与の67%、181日目から1歳の誕生日までは給与の50%が育児休業給付金として支給されると思うんですけど、生活は辛くなかったですか?

上木さん
上木さん

これね、色んな人に聴かれるんだけど、僕の場合は全く問題なかった

森満
森満

ほぉ!!

上木さん
上木さん

なんで問題ないのかって、もともと自分がお金を使いすぎてたよなって気づいたんだよね。

森満
森満

というと?

上木さん
上木さん

仕事してる時って、お昼にお弁当を買うでしょ。

あとは、コンビニに寄ったり、付き合いでお酒を飲みに行ったり。

森満
森満

たしかに。

今回は飲みながらのインタビューだったので、お互い何をしゃべったか覚えてなかったんですけど、文字おこししてみたら良いことしかしゃべってなかった!笑
上木さん
上木さん

育休中って、そういうのが一切なくなるわけじゃん?

僕の場合、ご飯はほとんど家で食べてたから、大きく支出が減ったのよ。

しかも健康になる

森満
森満

なるほど!

健康になることで病院代や薬代も減るから、さらに支出が減る!!

上木さん
上木さん

そうそう。

健康になった上で支出が減るって、最高よね。

だんだんと身体も痩せ始めて、調子も良くなって、良いことしかない。笑

森満
森満

育休の給付金は、そもそも給与の67%って言われてるけど、所得税が免除されたりするから、手取りでいうと8割弱ぐらいの金額なんですよね。

鹿児島市の場合は、ざっくり言うと手取りが25万円の人は180日目までが19万円で、181日目から1歳の誕生日までが14万円。

そもそもの支出が減らせることを考えたら、思ってるよりはカツカツでは無いのかもしれないですね。

上木さん
上木さん

まぁメリットデメリット、どっちもあるから、そこは天秤だよね。

個人的にはメリットの方が大きいと感じてるから、お勧めしたいけどなぁ。

【第5話】10ヶ月間の育休まとめ①

これからの人生、どう生きていきたいのか

育休を取って一番良かったこととして、『夫婦でこれからの人生について深く話し合えたこと』だと語ってくれた上木さん。

たしかに仕事や家事育児に追われていると、夫婦でゆっくり話をする時間って、なかなか持てないもので。

夫

夫婦なんだから、何も言わなくても僕のことを分かってくれてるはず。

妻

こんなに一緒にいるのに、なんで分かってくれないの⁉

僕もこういう風に思うことばかりだったんですけど、思ってるだけでは相手には何も伝わらなっていう、当たり前のことを忘れてしまいがちで。

夫婦の関係性を深めるために育休を取りたいっていうことも、育休を取る大きな理由になるよなって、そう感じさせてくれるインタビューでした。

ということで今回は、10か月間の育休を終えた今の気持ちについて、振り返っていただきました。

第6話では、育休中に変わった上木さんの価値観について、じっくりお話を伺います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

また次回、お会いしましょう!!

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