#3 行けば分かるさ!【橋口亮|喜入地域おこし協力隊】

喜入

移住という人生の大きな決断をして、鹿児島の最前線で活躍する地域おこし協力隊が、日々どんな思いで働いているのかを深堀る『地域おこし協力隊図鑑』

今回のゲストは、鹿児島市喜入のグリーンファームで地域おこし協力隊員として働く橋口亮さんです。

この記事は7分で読めます^^

#3では、移住による生活環境の変化や、グリーンファームで挙げた結婚式について、お話を伺いました。

<聞き手=上木寿人(KagoshimaBase取材者)、森満 誠也(KagoshimaBase編集者)>

いち個人としての顔

休日は面白いことがないか探し回ってた

森満
森満

橋口さんって東京ではどんな仕事をしてたんですっけ?

橋口園長
橋口園長

自分は『世の中の人を笑顔にする仕事』をしてましたね。

森満
森満

ほう。。

そういう意味では今も昔も変わらないわけですね。笑

橋口園長
橋口園長

ですです。

パチンコの会社で企画や開発の仕事をしてたんですけど、エンターテイメントに関わるっていう意味では、今も昔も変わらないですよ。

上木
上木

結構忙しかったんじゃ?

橋口園長
橋口園長

まぁ、時期によりますよね。

森満
森満

どこに出勤してたんですか?

橋口園長
橋口園長

上野でしたね。

横浜に住んでたので、京浜東北線で40分かけて通勤してました。

上木
上木

横浜から喜入っていうふり幅がやばいですよね。笑

都会に憧れて

森満
森満

奥様は関東の方なんですか?

橋口園長
橋口園長

いやっ、宮城出身で、都会に憧れて横浜に出てきたみたい。

森満
森満

横浜に住んでたのに、宮城よりも田舎の喜入に来ることになったわけですね。。

橋口園長
橋口園長

思ってもみない人生だよね。

上木
上木

あなたがそうしたんでしょ。笑

橋口園長
橋口園長

たしかに。笑笑

すぐそこに山がある喜入の町。

罠猟への興味

上木
上木

東京で働いてた時代は、休日どんなことをして過ごしてました?

橋口園長
橋口園長

何か面白いことがないか探しに、色々なイベントや場所に行ってました。

東京って、本当に何でもあるんですよ。

上木
上木

なるほど。

橋口園長
橋口園長

変なイベントとかニッチなイベントにも結構行ってて。

その中で、『狩猟』っていうキーワードが僕の感性にヒットしたんです。

森満
森満

ほう。。笑

橋口園長
橋口園長

『○○ダイアリー』っていうマンガ読んだら、めっちゃ面白くて。

そのマンガを読んで、狩猟への興味が爆発したんですよ。

なんだったっけな。。マンガのタイトルが出てこない。。

上木
上木

いやーもうね、僕も人のこと全然言えないんだけど、ここでいうマンガのタイトルって、話の核になるところじゃん。

そういうのに限って、覚えてないですよね。笑

橋口園長
橋口園長

…あ!

『山賊ダイアリー』だ!!

森満
森満

笑笑

橋口園長
橋口園長

あとは、テレビ番組の『情熱大陸』とか『クレイジージャーニー』が好きで。

どっちも狩猟系というか、『この世界で一人になっても生き抜いてやろう!』みたいな人が登場人物に多いじゃないですか。

森満
森満

そう…ですかね?笑

橋口園長
橋口園長

少しずつ、狩猟に対しての想いが高まってきて、まずは魚をさばけるようになろうと、包丁を買いに行きました。

東京の合羽橋に。

とりあえず、出刃包丁を買おうと。

上木
上木

イノシシとかにチャレンジする前に、まずはからだろうと。

橋口園長
橋口園長

そうそう。

魚をさばけないと、やっぱりかっこ悪いじゃないですか。

森満
森満

いや、もう全然話について行けないんですけど。。

橋口園長
橋口園長

そこから始めて、魚をさばけるようになった段階で、神奈川県の相模原に罠猟の免許を取りに行きましたね。

神奈川だとワナを仕掛けられる場所も限られてて。

上木
上木

今は仕掛け放題ですか?

橋口園長
橋口園長

そりゃあもうね。

その辺にトウモロコシをポイって投げとけば。

グリーンファーム産イノシシ

あんた何目指してんの?

森満
森満

ごめんなさい、『合羽橋に出刃包丁を買いに行った』っていう入口がどうしても引っかかってて。。

いきなり出刃包丁を買って家に帰った時って、奥様から何か言われなかったですか?

橋口園長
橋口園長

まぁ言われますよね。

「あんた、、何目指してんの?」って。

上木
上木

でしょうね。笑

急に旦那が出刃包丁買って帰ってきたら、『どうした⁉』ってなると思う。笑

橋口園長
橋口園長

僕、どちらかと言うと、形から入るタイプなんですよね。

良いものを買ったら『やるしかない!』って思うじゃないですか。

そうやって自分を追い込むというか。

上木
上木

なるほどね。笑

僕もだんだん気になってきたんですけど、橋口さんって最終的にどこを目指してるんですか?

橋口園長
橋口園長

最終的には、山で一人でも生きていけるようになりたい。

上木
上木

いやっ、違う違う。

山で一人で生きていけるようになったその先に、何を目指してるのかっていう話ですよ。笑

橋口園長
橋口園長

うーん、そうですねぇ。。

最終的にはAIと戦ってやろうかなと。

上木
上木

笑笑

何が人工知能だと。笑

森満
森満

(園長、やべぇな。。)

橋口園長
橋口園長

これからの時代、あらゆるものがAIに代替されて、人間がやれることが減っていくじゃないですか。

だから、自分ひとりで出来ることを増やすっていう。

逆張りですよ、逆張り。

上木
上木

なるほどね。

そもそもそこに需要があるのかっていう部分はありますけどね。笑

わけわからない人が好き

森満
森満

罠猟もそうですけど、BBQ検定とかキャンプインストラクターとか、色々な資格を取ってるじゃないですか。

橋口さんの中で資格を取るメリットって何だと考えてますか?

橋口園長
橋口園長

僕が目指すような免許を取ろうとしてる人って、基本的に変な人が多いんですよ。

上木
上木

多そう。笑

キャンプインストラクター受講中のひとコマin屋久島
橋口園長
橋口園長

そういう人たちと話をして、ネットワークが出来るのが面白いですよね。

森満
森満

どんな人たちが集まってくるんですか?

橋口園長
橋口園長

この前、屋久島でキャンプインストラクターの資格を取ったんですよ。

3泊4日の泊まり込みで。

森満
森満

うんうん。

これぞ屋久島!
橋口園長
橋口園長

コロナ禍だったので、結構人が少なくて。

それでも埼玉とか福岡から屋久島まで受けに来てる人がいたんですけど、やっぱりみんな頭おかしいですよね。

僕にとってはそれが刺激になって、楽しいんです。

上木
上木

橋口さんって、そういう『わけわかんない人』が好きですもんね。笑

橋口園長
橋口園長

好きですねー。

僕自身が刺激受けたがりだし、他人の影響もどんどん受けちゃう方なので。

「あ!それ楽しそう!」ってすぐ思っちゃうんですよ。

だから、ひとつのジャンルについて全然深まらないんですよねぇ。

森満
森満

好奇心のかたまりみたいな感じですもんね。笑

橋口園長
橋口園長

世の中に楽しいことがありすぎるんですよ。

『あれも楽しそう!これも楽しそう!』って、どんどん楽しそうなことが溢れてくる

グリーンファームでのグランピング。橋口さんの得た経験と好奇心が全てグリーンファームに還元されてる。

築100年超えの空き家を借りた

森満
森満

また話が変わりますが、今住んでる家って、知り合いから空き家を借りたんですよね?

橋口園長
橋口園長

そうです!
築100年超えの空き家を借りて、そこに家族で住んでます。

上木
上木

最初の頃は、『毎日BBQしてますよー!』って言ってましたもんね。笑

橋口園長
橋口園長

ですよ!

敷地が300坪あるので、BBQし放題なんです!

THE 田舎生活
上木
上木

300坪⁉

森満
森満

桁違いですね。笑

どういう経緯で借りることに?

橋口園長
橋口園長

知人の紹介でたまたま知り合いになったおじちゃんから、「ここ空いてるから住まんかぁ!?(住んだらどう?)」って言われて。

森満
森満

そんな感じで家って借りられるものなんですね。笑

橋口園長
橋口園長

ありがたいよね。

この間、息子が「なんか上から垂れてきたー!」って言ってたので、何かと思ったら雨漏りでした。笑

みたいなハプニングもあるけど、『田舎の生活してるなぁ』って感じられるから、満足してます。

子どもたちがのびのびと暮らせている

森満
森満

鹿児島での生活に対して、子どもたちの反応はどんな感じですか?

関東圏から田舎に移り住んで、子どもたちも生活環境が大きく変化したと思いますけども。

橋口園長
橋口園長

横浜に住んでる時は、子供たちの鼻水が一年中とまらないとか、咳も多かったんですよ。

それがこっちに来てからは、無くなりましたね。

のびのびと生活できてると思います。

健やかにのびのびと大きくなってね。
上木
上木

協力隊に着任した当初、橋口さんが僕に言ってくれたことがあって。

東京で生活してた頃は、子供たちがお父さんの働いてる姿を見れることがなかったと。

でも、鹿児島に来てからは、グリーンファームに遊びに行けばお父さんが働いてて、いつでも一緒に遊べるって。

橋口園長
橋口園長

グリーンファームでイベントするの時は、ちょくちょく子どもたちが遊びに来てくれて。

仕事中に息子たちとじゃれあってます。笑

上木
上木

『物理的にも心理的にも、家族の距離が縮まった』って、奥様が言ってくれてたみたいで。

森満
森満

ちょっと泣きそう。。

上木
上木

そこから2年が経過して、『お父さん…恥ずかしい…』っていう存在になりつつありますけどね。笑

橋口園長
橋口園長

「もうグリーンファームに行きたくない!」とか言われるんでしょうね。。

森満
森満

頑張りましょう!

『行けば分かるさ!』って言っていきましょう!笑

いいっすねぇ

上木
上木

いつも思うんだけど、橋口さんて常に楽しそうに仕事してますよね。

橋口園長
橋口園長

そうですか?笑

森満
森満

どんな企画とか提案を投げかけても、『いいっすねぇ』って言ってくれますもんね。

上木
上木

『いいっすねぇ。それ、いいっすよねぇ。』

しか言わないですもんね。笑

橋口園長
橋口園長

笑笑

自然相手の仕事だと、毎日表情が変わるから、すごく楽しいですよ。

これだけ広大なグリーンファーム。まだまだポテンシャルは未知数。

念願の結婚式を喜入で

森満
森満

最後に結婚式について話を聴きたくて。

グリーンファームで結婚式を挙げてましたよね?

やってみて、いかがでしたか?

橋口園長
橋口園長

もうねぇ、妻がめっちゃ喜んでくれて。

それが一番良かったです。

良い家族写真
森満
森満

最高。

上木
上木

もともと結婚式って挙げてなかったんですか?

橋口園長
橋口園長

挙げてなかったんですよ。

お互いの実家が宮城と鹿児島だったから、どこで挙式するかとか、お金の問題、健康面での心配があったりして。

上木
上木

なおさら、良かったですね…‼

橋口園長
橋口園長

鹿児島市役所のこども政策課がやってる挙式プロデュース事業に応募したら、受かったから良かったですよ、ほんとに。

森満
森満

応募?

…えっ‼

挙式プロデュースのやつに応募したんですか!?

橋口園長
橋口園長

そうそう。

学生が結婚式場の大人とタッグを組んで、結婚式をプロデュースしてくれるやつに応募して。

上木
上木

これ、僕最初知らなくて、橋口さんのスケジュール見たら『結婚式プロデュース』っていう予定がたくさん入ってたのよ。

は?って。

橋口さんに結婚式のプロデュース出来るわけないじゃんって思って。

森満
森満

笑笑

上木
上木

橋口さんってそんなことできたっけ?

全部『いいっすねぇ』で終わるよなって。

森満
森満

笑笑

上木
上木

そしたら、自分がプロデュースされる方だったっていうね。笑

橋口園長
橋口園長

あれはでも、めちゃくちゃ良かった。

グリーンファームを使っての結婚式だったから、地域のお世話になってる人たちもたくさん来てくれて。

最後に花火まで上げてもらったし。

花火を眺める橋口夫婦。良い写真。
森満
森満

すごい!

どれぐらいかけて準備したんですか?

橋口園長
橋口園長

自分たちは打ち合わせを数回重ねるぐらいで、あとは学生が中心になってプロデュースしてくれましたね。

妻が喜んでくれたことが一番

森満
森満

ちなみに、なぜ応募しようと思ったんですか?

橋口園長
橋口園長

2020年度に応募したんですけど、2019年度にこの事業自体は見つけてて。

見つけた時点で募集は締め切られてたんですけど、妻に「こんなのあったよー!ほれぇー!」って言ったんです。

森満
森満

(………)

橋口園長
橋口園長

そしたら妻から「は?もう応募終わってるじゃん。なんでそんな嫌がらせするの?」って言われて。

「うわっ、、やべぇ、、」って思って。

上木
上木

小学生じゃん。笑

橋口園長
橋口園長

で、「来年は必ず応募するからさ!」って言って。

それが応募したきっかけです。

森満
森満

橋口さんらしい話。笑

橋口園長
橋口園長

でも、妻が本当に喜んでくれました。

「やって良かった」って。

今まで色々な人の結婚式に行く度に「はぁ。私もドレス着たかったな。結婚式挙げたかったな。」っていう想いがあったみたいでですね。

森満
森満

なるほどなぁ。

橋口園長
橋口園長

特に、ドレス選びが、妻の中でもすごく楽しかったみたい。

本当にやって良かったし、プロデュースしてくれた鹿児島高校の学生たちにも感謝です。

親族や地域の人に見守られながらの結婚式。
森満
森満

奥様が喜んでくれたのが、何よりですよね…‼

ということで、長時間にわたるインタビューをありがとうございました!

橋口園長
橋口園長

こんな感じでいいの?笑

何も話してない気がするけど。。

上木
上木

この適当な感じが良いんですよ!

それが橋口さんの良さじゃないですか。笑

ありがとうございました!

まとめー後編ー

行けば分かるさ!

これ☝が橋口さんを体現する言葉だなと思います。

思考の前に身体が先に動くタイプで、ケガすることも多いけど、その分どんどんチャレンジして、前を向ける人。

だからこそ、鹿児島市で前例のない地域おこし協力隊にピッタリの人だったと思います。

これからの橋口さんの活動も要チェックだし、何より下鶴市長に活動報告が出来てないみたいなので、橋口さんの今までこれからを伝える場』を設けたいなぁ。

ということで、#3では移住による生活環境の変化や、グリーンファームで挙げた結婚式について、お話を伺いました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ではまた次回、お会いしましょう!

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