子育て真っ只中のパパやママが、子どもとどんな毎日を過ごし、何を考え、どんな思いを抱いているかを深掘りする本企画。
今回はいちき串木野市で活躍する石神夫妻の第2話です。
今回は「夫婦関係」について、お話を伺いました。
<聞き手=上木寿人(KagoshimaBase編集者)、森満 誠也(KagoshimaBase取材者)>
「ここに鏡つけます!」とかいきなり言い始めて
はなえさんはご自宅の1階を改装して、ピラティス教室をしてるんでよね?
何か始めるきっかけがあったんですか?
『産後のお母さんのサポートできるようになりたいな』ということは、昔からずっと思っていたんです。
うんうん。
身体を動かすことが好きでずっとダンスをやってたんですけど、出産後、骨盤がガタガタで腹筋に力が入らなくて、踊れなくなってしまったんです。
出産したらこんな風になるんだ..って衝撃を受けて、そこから産後のお母さんの身体のケアをしてあげたいなと思っていて。
なるほど!
そう思っていた中で5番目の子が生まれた後、東京の友人からピラティスをオンラインで習って身体を整えたら、身体の不調がなくなってたことに気づいたんです。
おお!
坐骨神経痛とか気持ちの浮き沈みもなくなって。
「これだ!」ってビビッときたタイミングで、ここの場所をちょうど改装していたので、「ピラティスの資格を取る→先生になる→ここを教室にします!」ってなりました。
「ここに鏡つけます!」とかいきなり言い始めたので、みんな戸惑ったと思います。笑
凄い行動力!
だいしさんは、はなえさんが「ピラティス教室を始める!」って言い出したことに対して、どう思ったんですか?
「ピラティスはエクササイズだ!じゃあ自分も太ったらいけない!」と思って、自転車を始めました。
そっちに行くんですか!笑
「ピラティスの先生の旦那が太ってたらいかんな」と思いまして。苦笑
方向性よ!笑
反対するとかじゃなく前向きで、最高ですね。笑
夫婦円満の秘訣は5個ずつの「ごめんなさい」と「ありがとう」
石神夫妻のSNSを見てると「家族みんなすごく仲良いなぁ」って、微笑ましく見させてもらってるんですけど、夫婦円満の秘訣って何かありますか?
うーん..強いて言うなら、夜寝る前に、夫婦で5個「ごめんなさい」と「ありがとう」を言うようにしてるんですよ。
5個の「ごめんなさい」と「ありがとう」?
お互いに思ってることをそれぞれ言い放っておしまいってことにしてるんです。
『言われたことに対して意見を言わない』というルールで。
毎晩、それを言ってから寝る感じですね。
えっ、毎日ですか!?
毎日です。笑
すごいですね!
私たちは結婚して14年経つので、その中で起きた出来事には、たぶん自分が忘れたこともたくさんあると思うんですよ。
お互いに今まで思ってたことを言葉に出して伝えることで、すごく気づきがあるんです。
「あの時はごめんね」とか、「あの時はありがとう」とか。
言葉に出さないと伝わらないこと、たくさんありますもんね。
夫婦生活が長くなればなるほど『気恥ずかしさ』も出てくる中で、ごめんなさいとありがとうを毎晩伝えるって、素晴らしい秘訣だなぁ。
『あの時はこんなことがあったね』とか、振り返りもできるので。
たまに喧嘩することもあるんですけど、これを始めてからかなり仲が深まったと感じてて。
結構効果があると思うのでおすすめです^^
それいいですね!やってみようかな!
最初は恥ずかしいから、2個ぐらいから始めてみます。笑
時間って大事ですよね
いちき串木野に帰ってきて公務員生活はどうですか?
前の仕事に比べてたら、休みも取れますし、子どもたちとの時間も持ててますね。
給料は下がりましたけど、その分、子供の成長が見れたり妻との会話も増えました。
時間って大事ですよね。
時間、大事ですよね..!
ほんとに時間を買ったような感じです。
休みの日も家族と過ごせるようになったので。
僕たちも長期間の育休を取って、『夫婦で長い時間を共有したことで人生が変わったよね』って、よく話すんですよ。
育休中ってずっと家にいるので、夫婦で会話する時間が圧倒的に増えるんです。
そうなると深いところまで話ができるようになって。
「実はあの時こんなこと考えてたんだよね」とか、相互理解がかなり深まって、ほんとのパートナーになった気がするんですよ。
夫と妻っていう関係性から、もっと深い人生のパートナーになれた感覚があって、今まで以上に幸せを感じられるようになりました。
夫婦関係って、コミュニケーションが一番大切ですよね。
夫婦でコミュニケーションとるためには、そもそも時間が必要ですもんね。
今の話みたいな、夫婦関係に関する講座があったらいいなって思うんですよ。
今の若い人たちって、割と育児とかに取り組むのが当たり前だと思っているとは思うんですけど、もっと噛み砕いて、夫婦関係にはどういうことが大事かっていうことを経験者から聞けるような。
それ、めちゃくちゃいいかも!
なかなか恥ずかしくて聞きにくいですしね。
結局夫婦にとって一番大切なものは『コミュニケーション』だと思うんですけど、そういうことを周りから言ってもらえる機会ってほとんどないじゃないですか?
知識として自分の引き出しの中に持っていれば、夫婦のすれ違いや喧嘩が減ることも結構あると思うんですよね。
「そんな簡単なものじゃないよ、子育て」って思うんですよ。笑
「過去の自分」と「今の自分」で両方の気持ちが分かるんで
まさにその通りですよね。
僕らも少し前に、若い公務員の方たちに育休の話をする機会があったんですよ。
綺麗事を並べるんじゃなくて、育休取って感じたことをありのままに伝えてみたんです。
『自分にとって本当に大切だと思うことを優先する』とか『仕事よりも大切なものがたくさんある』とか。
そしたら、みなさんの目がキラキラし始めて。
終わった後に「やっぱり育休取った方がいいんですよね!仕事より家族の方が大切だって、薄々気づいてたんですけど、そうやって言ってくれる先輩周りにいなかったので。苦笑」って言われたのが、すごくうれしくって。
「伝わった!」って。
うんうん。
その一方で、「言ってることはわかるけど、今でも経済的に厳しいので収入が減るのは無理です。」っていう反応もあって。
正直「優先順位おかしくないか?」って思いながらも、色々な反応があるのも面白いところですよね。
そういう旦那さんに育休取られると困りますよね。
「逆に家にいるな!」ってなっちゃうと思います。
あの、、、
??
過去の自分と今の自分で、『育休なんて取れない&育休を取りたい』っていう両方の気持ちが分かるんで..すごい心が痛いです。
!!
貴重な意見!笑
昔の彼だったら『育休なんていらない』ってなってたと思います。
その状態で育休取ったら、一日中スマホしか見てなかったと思いますよ。笑
笑笑
でも、いきなりスパッと切り替わったわけではないんですよ。
スマホを見続ける状態から、徐々に徐々に変わっていったんです。
この間、義理のお母さんから、
「だいちゃんは変わったねぇ。昔はスマホばっかり触ってたのに、今ではしっかりごはんも作って。」って言われました。
義理のお母さんも思ってたんですね。笑
「こいつなんもしないな」って思ってたんだと思います。笑
今の自分も昔の自分に対して思いますもん。「何やってんだよ」って。
黒歴史ですよね。
いやでも、僕も2人目まで妻に育児任せっきりだったので、気持ちめちゃくちゃ分かります。
それに、その当時の話をこうやって赤裸々に語ってくれたことに、すごく勇気もらいました。
5人目の子、いつも僕のところに来てくれるんですよ。
ママが隣にいるのに、パパに行くんですね。
これがすべてを物語ってますよね。
まとめー第2話ー
5個「ごめんなさい」と「ありがとう」を言うようにしてるんです
今回のインタビューで最初から最後まで通して感じたのは、「はなえさんの魅力が凄い!」という事でした。
前を向いていて、自分の思いをを分かりやすい言葉で伝えることができ、何より内面からにじみ出るポジティブさがあり、素晴らしい女性だと感じました。
ただ、記事を編集する上で僕らが思い出すのはだいしさんの発言ばかり。
「モラ夫だった」「5人目からはちゃんと見れるようになりました」「単位落とし続けて、5回目再履修をしているようなもんです」
記事の中身も気づけばだいしさんのことが中心に。
不思議な魅力を持つだいしさんでした。
この全く違う2人が出会って、結婚し幸せな日々を過ごしている。
『人生って面白い!』そう感じた今回のインタビューでした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
また次回、お会いしましよう!
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