「対話と挑戦の文化をつくる」がキャッチフレーズの鹿児島にあるまちづくり団体テンラボ。
そんなテンラボが鹿児島県くらし共生協働課と組んで、2012年から行っている講座があります。
その名も「本気の地域づくりプロデューサー養成講座」

毎年、鹿児島県内の各地で活躍する人材を輩出するこの講座の受講生たちに、定期的にインタビューをして、受講生が年々変化していく様子を応援しようという本企画。
初回のゲストは、社会人ばかりの受講生の中、唯一の学生参加者である塩屋里奈さんです。
前編では、大学での生活やオーストラリアでの1年間の留学経験について、お話を伺います。
<聞き手=森満 誠也(KagoshimaBase編集者)>
塩屋里奈さんのプロフィール
鹿児島県鹿児島市出身。
鹿児島大学法文学部人文学科3年生。
2019年4月から1年間休学して、オーストラリアへ留学。
2020年3月に帰国、4月から復学し、現在大学3年生として鹿児島大学へ通う。
オーストラリアで決意した「公務員になって鹿児島を世界へPRする」という思いのもと、現在、公務員試験の勉強に勤しむ。

大学生活について
語尾と伝わり方の研究

よろしくお願いします!
早速ですが、大学で何を学んでいるか、簡単に伺ってもいいですか?

よろしくお願いします!
簡単に言うと、『語尾が変わるだけで伝わり方って変わるよね』っていう研究をしてます。

ほう。。
語尾って言うと、方言とか?

いやっ、方言とかじゃなくて。
「○○だよね」っていう「だよね」をつけるだけで、伝わり方って変わるよねっていう。

んー。。もう少し具体的にお願いします!

そうですね。。
例えば、コンビニでお客さん側が店員さんに「コピーお願いします」って言う場面があったとして。


イメージできました。

どういう言い回しをすれば、店員さんに「このお客さん良い人だな」という印象を与えられるか。
それは言い回しだったり、語尾につける日本語で変わってくるので、そこを研究してます。

なるほど!
面白いですね!
それって社会人になってからも結構使えるスキルかも!

そうなんですか!?

例えば、この課長にはこういう言い回しをした方が、決裁がスムーズにいくみたいな。
ストレス少なく仕事を進める上で、その力って結構大事だったりしますからね。笑

なるほど。。
ただ、場面場面で使い分けられるほど、まだ習得できてないんですよね。笑
中学時代から海外に興味があった

少し話は変わりますが、法文学部に入学したきっかけを教えてもらえますか?

とにかく中学生のころから海外に興味があって。
留学に対してずっと憧れがあったんです。

そんな昔から!?

海外に留学するためには、言葉も含めて海外のことを知らないといけないでしょ!
って思って、今の学部に入学しました。
それと、数学が苦手で、ゴリゴリな文系だったっていう要因もあります。笑

なるほど。笑
オーストラリア留学の話
小学校の頃の教科書がきっかけ

先ほどから話の中に出てくる「留学」について、話を伺いたいのですが。
どれぐらいの期間留学していたんですか?

2019年の4月から2020年の3月までの1年間、大学を休学して、オーストラリアに留学していました。


1年間って結構長いですよね。
その間、日本には?

全く帰って来れずに。
ずっとオーストラリアに居ました!笑

すごい!
そもそもなぜオーストラリアに行くことに?

小学校の頃、教科書に出てきたグレートバリアリーフがめちゃくちゃきれいで。
すごく印象深かったんですよ。


中学~高校の間、勉強はそこそこに、外国の映画ばかり見ていて。笑
留学するっていう目標めがけて大学に入って、ずっと突き進んできた感じですね。
念願のオーストラリアだったけど

すごいな。笑
念願のオーストラリア留学だったわけですが、実際に行ってみてどうでしたか?

うーん。。
思い描いてたイメージとは、真逆でした。笑

おぉ。。
ハードルが上がりすぎてたのかもですね。。
1年間の留学っていうと、青年海外協力隊的なやつで行ったんですか?

いやっ、鹿児島大学の留学プログラムで行かせてもらいました。

大学に留学のプログラムがあるんですね!
ちなみにオーストラリアでは何をされてたんですか?

3ヶ月おきに変わるホストファミリーの家に住ませてもらいながら、オーストラリアの小学校で日本語の先生をしていました。
日本でいう英語の授業のALT(外国語指導助手)みたいなイメージですかね。
それの日本語授業版みたいな。


なるほど!
日本語の先生をやるってことは、英語と日本語をうまく使い分けながら教えるわけですよね?
英語は最初からペラペラな状態だったんですか?

いや!全くできなくて!
毎日家で泣きながら勉強してました。笑
オーストラリアは方言も強かったりで、アメリカ英語とは全然違うから、毎日勉強&片言でしゃべりながら、少しずつしゃべれるようになったんです。

すごい。。笑
その状態で授業をするのって、最初はすごく大変そうですけど。。

ですね。
それでも、授業内容が間違ってたりすると、英語で「間違ってますよー!」って伝えたりしてましたね。
今振り返ると、少し言い過ぎたところもあったかな。。

言い過ぎた?

途中からスイッチ入っちゃって。
「ここの学校の日本語教育をめちゃくちゃ頑張って極めたい!!」って思っちゃったんです。笑


それで「もっとこうした方がいいです!」って言いすぎちゃったわけですね。笑
でも、それって塩屋さんのストロングポイントだと思います。
ひとつのことを振り切って頑張れる人、意外と少ないですからね。

そうですかね。。笑
大変なことも多かったけど、とにかく子供たちはめちゃくちゃ可愛かったなぁ。


ちなみに、英語ってどれくらいの期間で話せるようになったんですか?

片言じゃなく、文法も使ってしゃべれてるなって実感し始めたのは、半年経ったぐらいからですね。
そのあたりから、ちゃんと関係代名詞使って話せてる感じがしました。
WhoとかWhichとか。笑

関係代名詞!笑

さっきも言いましたけど、毎日学校で話すだけじゃなくて、家でもめっちゃ勉強しましたからね。
「明日は絶対このフレーズを使うぞ!」って決めて、翌日試してみるみたいな。

なるほど。
英語って現地に行けばしゃべれるようになるみたいなイメージが強かったですけど、やっぱり陰ながらの努力も必要なんですね。
まとめー前編ー
2020年度本気の地域づくりプロデューサー養成講座の受講生である塩屋さん。
唯一の学生受講生である彼女にインタビューする中で、やわらかい雰囲気の内側にある芯の強さを言葉の端々に感じました。
前編は、オーストラリア留学や大学生活について、お話を伺いました。

後編では、留学を経て公務員を目指し始めた理由などについてお届けしますので、お楽しみに!
では、また次回!
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