毎年、鹿児島県内の各地で活躍する人材を輩出する「本気の地域づくりプロデューサー養成講座」。
この講座に関わる方に定期的にインタビューをして、年々変化していく様子を応援しようという本企画。
今回のゲストは、鹿児島県庁くらし共生協働課で働き、この講座の事務局として奮闘する永野萌夢さんです。
後編では、地域づくりプロデューサー養成講座を運営しながら感じたことや、将来の展望についてお話を伺います。
<聞き手=森満 誠也(KagoshimaBase編集者)>
くらし共生協働課での仕事について
共生協働とは

鹿児島県庁の採用試験に合格して、2020年4月からくらし共生協働課に配属されるわけですが、もともと希望していた部署っていうわけではないんですよね?

そうですね。
希望してなかったというより、失礼ながら存在を知らなかったといいますか。。

笑笑
僕も地域づくりプロデューサー養成講座に関わっていなかったら、存在自体知らなかったと思います。笑

そもそも『共生・協働とは?』ってところから分からなくてですね。。笑

「『共同』じゃなくて『協働』って書くんだ!!」って、僕も思ってました。笑
ちなみに『共生・協働』の意味ってどんな感じなんですかね?

未だに上手く説明できないんですけど。。
人口が減少している中で、地域に必要なサービスを行政だけで提供できる社会ではなくなってきていて。

たしかに。

そこで、
☑行政だけじゃなく、地域のいろんな団体や個人が連携し、地域の課題解決に取り組んでいこう!
☑出来ることはみんなで取り組んで、自分たちの住む地域をより良い環境にしていこう!
っていう社会を実現するために、『共生・協働』っていう言葉があるみたいです。
くらし共生協働課のミッション

なるほど。
ちなみに、くらし共生協働課にはどんなミッションが?

くらし共生協働課では、色々な団体や個人が連携したり協力して地域課題の解決を図る地域コミュニティづくりや、その担い手となる人材育成に取り組んでますね。

勝手なイメージなんですけど、人材育成の事業って評価軸が難しいなぁと感じていて。
例えば、地域づくりプロデューサー講座を今年やったからと言って、来年目に見えて成果が出るわけじゃなかったりするじゃないですか?

たしかにそうですよね。

だからこそ、運営側が本質をとらえて事業をしてるかがめちゃくちゃ重要だなと思っていて。
なので、永野さんみたいな本質を掴んでる人をくらし共生協働課に配置した鹿児島県庁はすばらしいなぁと感じてます。
めちゃくちゃ上から目線で、怒られそう。笑

いやいや。笑
ありがとうございます。

地域づくりプロデューサー養成講座について
オイシイ仕事

ここからは地域づくりプロデューサー養成講座についてのお話を伺いたいのですが。
最初にこの講座を担当してって言われて、どう感じていましたか?

正直言うと、最初はこの講座の存在自体を知らなかったんです。

ふつうに考えたら、そうですよね。

でも、担当として講座に関わっているうちに、だんだん楽しくなってきちゃって。笑

おお!笑
そう思えてることが純粋にすごいと思います。
一年目の公務員が、テンラボさんの地道なストロングスタイルの講座を見せられたら、ふつう「なんだこの大変な講座は。。」ってなると思うんですよ。

いやいや!
むしろオイシイ仕事だなと思ってました。
だって、仕事なのにも関わらず、面白い人たちに出会えて、面白い話がたくさん聴けて、交流も出来るんですよ‼

終わりは始まり

そういう捉え方なんですね‼
先日、講座は最終回を迎えたわけで、本当にお疲れさまでした。
コロナ禍での開催ということで、準備も含め大変なことも多かったと思いますが、率直にどうでしたか?

そうですね。。
私の中では、まだ終わりじゃないと思ってて。

終わりじゃない?

受講生のみなさんにとっては、講座自体が通過点であり、最終回がスタートだなって。


なるほど。
(社会人一年目なのに、そう捉えられてるのがすごいな。。)
講座の準備だけじゃなくて、サポートスタッフとしてもがっつり参加していたと思いますが、受講生と関わる上で気を付けていたことがありますか?

最初はどんな感じで話を振ったりすればいいのかもわからなくて。
テンラボのみなさんのやり方を見様見真似でやってましたね。。
受講生の目の輝きが私の幸せ

わからないですよね。
4ヶ月間ずっと受講生に伴走してきたわけですが、受講生に変化を感じましたか?

感じました!
目の輝きが変わっていくというか。

目の輝き?

月1回の講座で話をする中で、受講生各々のしんどい時期があったり、つらそうに見える時期もあって。
その時は表情が暗かったりしたんですよ。

なるほど。

でも、受講生の表情がキラキラした表情に変わっていく様子も見ることができて、それが私にとっては幸せだったんです。

最高のコメント…‼

「前回は辛そうにしてたけど、今回はめっちゃ笑ってくれてる‼」
みたいなことがあると、「きっと何か心の変化があったんだな!」って嬉しくなるし、その人のことをもっと応援したくなるじゃないですか‼

こころの変化

間違いないですね。
地域づくりプロデューサー養成講座を終えて、永野さん自身の感情に何か変化がありましたか?

こんなこと言っていいのかわからないんですけど。
私はくらし共生協働課に希望して配属されたわけでもなければ、公務員でこんなことを成し遂げたいみたいな思いがあったわけでもないんですよ。

僕も、大学時代迷走して公務員になったタイプなので、少し気持ちはわかります。

でも、この講座が進むにつれて、自分がどんな仕事をしたいのか、公務員として自分に何ができるのかっていうのをすごく考えさせられました。
だって、受講生のみなさんも、自分の周りの上司も、みんな信念を持ってる人の集まりじゃないですか。

たしかに。
しかも講座の中で、自分の内面と向き合う機会がめちゃくちゃ多かったですもんね。

ですね。
100km徒歩の旅みたいなプライベートの活動についても、公務員としての働き方についても、自分の内面に踏みこんで考えるいい機会だったなって。
そもそも行政ってなんなんだろうか。。みたいなところを考え始めたりとか。笑
バランス感覚

ふつうに働いてると、自分自身とじっくり向き合う時間なんて取らないですもんね。
今年一年は、社会人になりたてで、激動の一年だったと思いますが、例えば「10年後にこうなっていたい!」みたいな、将来の展望について聞いてもいいですか?

そうですね。。
自分は仕事をバリバリやって上を目指すのか、家庭を大事にする生き方を選ぶのかみたいなことを、最近すごく考えるんですよ。
子どもは欲しいし、結婚もしたい。
ただ、仕事で上も目指したいっていう。

そこのバランス感、めちゃくちゃ難しいですよね。
僕も未だに正解分からないですもん。

それこそ身近な上司をみると、家庭でお母さんをしながら、仕事もバリバリ働いてて。
すごくかっこいいなと思う一方で、果たしてそれが私に出来るのかっていう。。
その辺の話は県庁の同期の子たちとも、よく話をしてます。

なるほど。
バランスが大事って、言葉にするのは簡単なんですけど、なかなか難しいんですよね。。
悩みながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう!
ということで、本日はありがとうございました!

こんな感じで大丈夫でしたか?笑
こちらこそ、ありがとうございました!
まとめー後編ー
共生・協働を推進するのにもってこいの人柄
永野さんのお話を伺いながら、私が強く感じた印象です。
講座の運営スタッフとして裏方で動きながら、受講生をサポートし、なおかつ自分自身も前のめりに参加して楽しむ姿は、本当に素晴らしいなと思ったし、学ぶポイントがたくさんあります。

改めて、適材適所って重要だなぁと、強く感じたインタビューでした。
ということで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
では、また次回お会いしましょう!
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