対話と挑戦の文化をつくる」がキャッチフレーズの、鹿児島にあるまちづくり団体テンラボ。
そんなテンラボが鹿児島県くらし共生協働課と組んで、2012年から行っている講座があります。
その名も「本気の地域づくりプロデューサー養成講座」
毎年、鹿児島県内の各地で活躍する人材を輩出するこの講座に関わる人に定期的にインタビューをして、年々変化していく様子を応援しようという本企画。
今回のゲストは、鹿児島県庁くらし共生協働課で働き、この講座の事務局として奮闘する永野萌夢さんです。
前編では、鹿児島を好きになるきっかけとなった活動についてお話を伺います。
<聞き手=森満 誠也(KagoshimaBase編集者)>
永野萌夢さんのプロフィール
長崎県長崎市出身。
高校までを長崎で過ごし、鹿児島大学へ。
鹿児島大学では教育学部で心理学を専攻し、社会心理学について学ぶ。
入学当初は、望んで鹿児島に来たわけではなかったが、大学一年の時から参加している『鹿児島100km徒歩の旅』をきっかけに鹿児島が好きになる。
社会人になってからも、ライフワークとして鹿児島100km徒歩の旅に関わり続けるべく、2020年4月に鹿児島県庁に入庁。
くらし共生協働課の職員として「本気の地域づくりプロデューサー養成講座」を担当し、土日に講座があったり準備が大変なんじゃないかと思いきや、「たくさんの面白い人に仕事として出会えるなんて、こんなにおいしい仕事はないです!」と言い切る、県庁期待の大型新人。
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100016195872131
☟鹿児島100km徒歩の旅☟
鹿児島県庁に就職するまでの話
鹿児島に来るきっかけ
よろしくお願いします!
以前からお話を伺ってみたかったので、楽しみにしてきました!笑
ほんとですか?笑
よろしくお願いします!
長崎出身なんですよね?
そうです。
長崎県長崎市出身で、大学進学を機に、鹿児島に来ました。
ごめんなさい、インタビューと全然関係ないんですけど、長崎行ったらこれ食べとけみたいな、美味しいモノや店をひとつ教えてください。笑
吉宗(よっそう)の茶碗蒸し!
ぶっちゃけて言うと、大学入試に失敗したんですよ。笑
前期で第一志望に合格できず、後期試験でなんとなく出してた鹿児島大学に合格して。
仕方がないけど、鹿児島に行こうと。
鹿児島県庁を目指した理由
かなりぶっちゃけましたね。笑
とりあえず行ってみるかぐらいの感じで鹿児島に来たけど、今は。。
鹿児島が好きになって、鹿児島県庁に就職することに。
鹿児島に骨をうずめる覚悟です‼笑
おお。笑
大学時代に何があったのか、めっちゃ気になります。
鹿児島で就職しようと思ったきっかけはなんですか?
大学一年生の頃からやってるボランティア活動を、社会人になっても続けたかったんです。
公務員であれば、仕事とボランティア活動の両立ができるんじゃないかって。
鹿児島100km徒歩の旅について
なるほど。
永野さんが鹿児島で就職するきっかけとなった、ボランティアでの活動内容を教えてもらえますか?
鹿児島100km徒歩の旅っていう小学4-6年生を対象とした教育事業で。
垂水フェリーターミナルから鹿児島中央駅までの100kmの道のりを、4泊5日かけて完歩するっていう取り組みなんです。
小学生が5日かけて100km歩き切るんですか。。
すごい取り組み。。
『子どもたちの生きる力を醸成する』っていう目的で、19年前から続く事業なんです。
失礼ながら、知らなかったです。
その取り組みは、鹿児島大学のサークルとか部活でやってる事業なんですか?
いやっ!
もともとは鹿児島青年会議所の事業として始まったみたいなんですが、今は社会人の有志が実行委員会を立ち上げてます。
社会人と学生スタッフで運営してる活動ですね。
なるほど。
じゃあ、大学一年生の時から、学生スタッフとして関わっていたわけですね。
そうですね。
ちなみに、スタッフとして参加するきっかけは?
大学の講義を受けてる時に、学生スタッフ募集のチラシが配られたんですよ。
100kmってチラシにドンと書かれてたから、勝手に24時間マラソンをイメージして「なんか楽しそう!」って思って。
ノリで説明会に行ったのがきっかけでした。笑
チラシを見て「楽しそう!」って一歩踏み出したことが、後々鹿児島で働くことにつながるわけだから、不思議な縁ですよね。
大体何名ぐらいのスタッフで運営してるんですか?
100っていう数字にこだわりがあって。
100kmを100人のスタッフと100人の参加者が踏破するっていうことでやっています。
なので、学生スタッフだけで100名近くですね。
そんなに大々的なやつなんですね。。
すごい。
というか参加者の小学生が100名いるっていうのも驚きなんですけど、どうやって集客してるんですか?
主にチラシを、県内の小学校に配って説明する感じですね。
2020年はコロナの影響で中止になってしまいましたが、ありがたいことに、毎年定員を超える応募をいただいてて。
そんなに応募くるんですね!!
ありがたいことに。
次で19回目を迎えるっていう継続性と口コミが、応募に繋がっているかもしれません。
なるほど。
先ほど、4泊5日で100km歩くとおっしゃってましたが、夜はどこに泊まるんですか?
泊まる場所はホテルじゃなくて、学校の体育館等に、皆で雑魚寝する感じですね。笑
開催時期が8月なので、暑くて暑くて。。
お風呂の代わりに学校プールのシャワーで汗を流すんですよ。
それはかなり過酷…というか生きる力が醸成されそうなプログラム。笑
お子さんが4年生になったら是非!
いやー、、やりきれるかなぁ。。
まだ小さい4年生の子たちの中には泣いちゃう子もいるんですけど、上級生に遅れないように、必死に着いて行くんです。
その姿を見て、スタッフ側も泣きそうになってます。
思い浮かべるだけで泣きそうです。。
鹿児島で言うと、錦江湾横断遠泳に近いかもですね!
たしかに!
近いと思います!
錦江湾横断遠泳だと、限られた小学校に通わせないと参加できないけど、100kmの旅はどこの学校にいても参加できるんですよね?
できますよ!
それめっちゃ良いですね!
子どもを遠泳に参加させたくて引っ越しを検討していた時期もあったので、引っ越しを辞めて100km徒歩の旅に参加させようかなぁ。笑
是非是非!
学生スタッフも、3ヶ月前からみっちり研修をするんですよ。
子どもたちの命を預かるわけなので。
なるほど。
鹿児島100km徒歩の旅に対する永野さんの熱量の高さが良く分かりました。
鹿児島県庁の面接でも、このボランティアの話題になったので、志望動機と合わせて話をした記憶があります。
私が鹿児島で就職したいと思ったきっかけでもあるので。
一般試験ではなく特別枠試験を受けた
採用試験の話が出たので、その話を伺いたいのですが。
永野さんは一般試験ではなく、特別枠採用の方で受験して合格されたんですよね?
そうです。
私自身、採用試験の仕組みが良く理解できていないんですが、特別枠と一般試験は、具体的に何が違うんですか?
私も詳しくは理解できていないんですけど、特別枠の試験は、いわゆる公務員試験の対策をしていない、民間企業の就職活動をしている人にも県庁を受けてもらえるようにつくられた制度みたいで。
なので、一次試験がSPIとかスコアみたいな、企業の筆記試験的なやつでした。
なるほど!
一次試験の筆記より、二次試験の面接でがっつり選考するみたいな感じですね?
たぶん。笑
一般と特別枠で、受験時期が違うんですか?
特別枠の方が、時期が早いんですよ。
4月後半には試験があって、6月には合否が出てたんじゃないかなぁ。
一般は6月から試験が始まるから、それはめっちゃ早いですね!
ただ、特別枠に落ちたから一般試験を受けるみたいなことはできなくて。
どっちかしか受けれないので、そこは注意が必要ですね。
改めて考えると、永野さんを鹿児島にずっと居たいと思わせた『鹿児島100km徒歩の旅』の存在って、すごく大きいなと思って。
永野さんをそこまで熱中させている要因は、何だと思いますか?
色々あるけどその中でも大きいのは、熱い仲間との出会いや、ゴールした子どもたちのキラキラした表情かなぁ。
まとめー前編ー
前編では、永野さんの大学時代の活動や熱中していることの話を伺いました。
最初は仕方なく来ることになった鹿児島だけど、今では鹿児島県庁で鹿児島を盛り上げるために働いてるって、人生何があるか分からない。
しかも、「面白そう!」と思って学生スタッフに参加するっていう、何気なく踏み出した一歩がきっかけになってるのも、すごく面白いポイントだと思います。
後編では、鹿児島県庁での仕事内容や、将来の展望についてお話を伺いますので、お楽しみに!
では、また次回お会いしましょう!
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