最前線で働く公務員が、日々何を思い、働いているのかを深堀る『公務員図鑑』
今回のゲストは、鹿児島市役所こども福祉課の吉住裕人さんです。
財団への出向の話や人生のターニングポイント、公務員として大切にしてる思いについて話を伺いました。
普段、日の目を見ることが少ないけど、必死に働いてる公務員の姿を少しでも身近に感じてもらえると嬉しいです。
<聞き手=森満 誠也(KagoshimaBase編集者)>
吉住裕人さんのプロフィール
1975年生まれ。
鹿児島市出身。
鹿児島市役所こども福祉課家庭福祉係 係長。
2017年には産業支援課の職員としてリノベーションスクールの立ち上げ、運営に携わり、あまりの過酷さに、打ち上げで感極まって男泣き。
2018年、2019年と、産業支援課で商店街振興やリノベーション事業に奔走する。
2020年に産業支援課からこども福祉課へ配属となり、児童扶養手当に関することや、母子生活支援施設に関すること等を担当する係を、係長として統括する。
公務員としての姿
なぜ公務員になったのか。
よろしくお願いします!
早速ですが、なぜ公務員になろうと思ったんですか?
よろしく!
なんとなく、地元で就職したいなぁと思ってて。
それで鹿児島市内で働ける鹿児島市役所を受験しました。
鹿児島市内でずっと働けるのは、市役所職員の特徴ですよね。
今までで一番楽しかったのは、環境未来館での仕事だった
公務員って3~4年おきに配属が変わるから、吉住さんは、今までいくつもの課を経験してると思うんですけど、今までで一番楽しかった職場はどこですか?
楽しさベースでいうと、『環境未来館』かな。
環境未来館ってどんな施設ですか?
『鹿児島市全体的の環境意識を高めましょう』みたいなところから設立されている施設。
建物自体も環境をかなり意識してつくられてるし、環境に特化した講座やイベントを年間通してやっているよ。
なるほど。
環境未来館が楽しかった理由を聞かせてもらえますか?
環境未来館は鹿児島市直営じゃなくて、財団だからっていうのもあって、自由度が高かった。
責任が伴うけど、その分自由度が高くて、自分で考えたことを事業として実現させることができた。
なるほど。
ある程度、財団内で事業の立案や実施ができるから、それが楽しくて。
そもそも財団を作るところから携わってたから、財団の仕組みや組織体系を理解してたのも大きかったかもね。
自分でつくった財団に、自分が出向するっていう。笑
そもそも財団って?
ごめんなさい…
今更なのですが、そもそも財団の仕組みがよくわかってなくて…
市から委託を受けて、そのお金で運営していくみたいなイメージかな。
かごしま環境未来財団とは
公益財団法人かごしま環境未来財団は、鹿児島市における様々な環境問題を解決し、豊かな環境を未来へと引き継ぐため、市民、市民活動団体、事業者及び市と協働して環境に関する各種事業を行い、持続可能な社会の形成と地球環境の保全に寄与することを目的に、平成26年4月1日に設立されました。
かごしま環境未来館公式HP https://www.kagoshima-miraikan.jp/foundation/overview/
財団が「こういうことしたいです!」って予算組んで、それを市の担当課と交渉する。
担当課のヒアリングを受けながら、予算化していくみたいな流れだよ。
ソフト事業の楽しさ
…それってでも自由度高いですかね?
結局、担当課に判断されることになるのでは?
できるかできないかは置いといて、事業の中身自体を自分たちで決められるから、市の直営と比べたら自由度は高いよ。
事業を考える過程の中では、産みの苦しみもある程度あるけど、楽しい部分が上回るかな。
苦しさと楽しさの天秤でどっちが勝つかっていうところは、人によりそうですよね。
0→1を楽しめる吉住さんだからこそ、楽しい部分が上回ったんだろうなと思います。
環境未来館みたいに財団の場合だと、やる事業が来館者数という数字に跳ね返る。
来館者数も減ってる中で、どんどん新たな事業をして未来館を知ってもらい、未来館に来てもらう。
そのために自由度の高い発想が求められるんだよね。
それを聞くと、なおさら適材適所だなぁと感じます。
まっさらな土地に一から積み重ねていけることを楽しめるかどうか。
来館者数という明確で逃れられない数字が出ちゃうから、プレッシャーも大きい。
それでも吉住さんの中では、自由度が高い楽しさの方が勝ってたんですね。
いかに未来館に来てもらおうか、試行錯誤してイベントやったりするのが楽しかったんだよね。
やっぱり、ソフト面の仕事のほうが自分には向いてるし、楽しい。
まとめー前編ー
『ソフト面の仕事が楽しい』
市役所の中では珍しく、人とのつながりを楽しみ、得意とする吉住さん。
コロナ以降、ますます公務員に求められることが多様化する中、その柔軟性や瞬発力は、これからのリーダー像として鹿児島に欠かせない人だと思います。
ということで、今回は公務員としての話を中心に伺いました。
次回は、もっと個人的な価値観や家族観に踏み込んでインタビューした記事をお届けします!
では、また次回!
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